船橋ケイバ重賞競走特集

第25回　ＪＢＣスプリント（JpnI）

サラブレッド系 3歳以上　定量　ダ1,000m
賞金　1着80,000,000円　2着25,600,000円　3着14,400,000円　4着9,600,000円　5着6,400,000円

ＪＲＡ所属馬（出走：６頭）

サンライズアムール (牡6)
ＪＲＡオープンで４勝をマークし、２走前のクラスターＣは二の脚を利かせてハナに立ち、後続の追撃をクビ差退けて重賞初制覇。好位抜け出しから押し切りを狙った前走の東京盃は勝ち馬ヤマニンチェルキに一気にかわされながらも、しぶとく食い下がって０秒５差３着。前々でスムーズに運べれば上位争いに加われる。

ドンフランキー (牡6)
23年のプロキオンＳで重賞初制覇を飾り、東京盃をコースレコード勝ち。昨年のドバイゴールデンシャヒーンで2着した世界レベルのスプリンター。続くクラスターＣは自己最高体重となる607キロながらもスピードの違いで逃げ切っているが、今回は根岸Ｓ13着以来で約９か月ぶりとなる実戦がどう出るか。

クロジシジョー (牡6)
ＪＲＡオープンで３勝をマーク。昨年の東京スプリント、クラスターＣ、カペラＳ、前走の東京盃で２着に入り、ドバイゴールデンシャヒーンでも０秒２差４着。まだタイトルに手が届いていないが、コースを問わず、しっかり脚を使えるタイプ。初めての1000メートルでも前半スムーズに追走できればおもしろい。

チカッパ (牡4)
昨年の兵庫チャンピオンシップは２着に敗れたが、続く北海道スプリントＣで重賞初制覇を飾り、東京盃で古馬を撃破。ＪＢＣスプリントでタガノビューティーのハナ差２着、前走のコリアスプリントでも２着に入り、活躍の舞台は国内外に広がっている。ベストは右回り1200メートルだが、有力候補の１頭に数えられる。

ママコチャ (牝6)
23年のスプリンターズＳで重賞初制覇を飾り、ＪＲＡ賞の最優秀スプリンターに輝いた。その後は今年のオーシャンＳの１勝止まりだが、スプリント路線で小差の接戦を演じてきた。通算23戦７勝は全て芝でマークしており、ダートグレード競走初挑戦の壁は高いが、全姉ソダシ（22年のフェブラリーＳ３着）がいて血統背景は十分。

テイエムスパーダ (牝6)
チカッパデビューから27戦は全て芝に出走し、22年のＣＢＣ賞、23年のセントウルＳを含む６勝をマーク。３走前にオープンを勝ち、２年連続で挑んだアイビスサマーダッシュが３、２着と1000メートル適性の高さは示しているが、左回りコース実績がなく、ダート初挑戦の舞台がＪＢＣスプリントでは条件的に分が悪いだろう。

南関東地方競馬所属馬（出走：８頭）

ギャルダル (セ7)
21年の東京ダービー２着で波乱の立役者になったが、マイル以下の路線に矛先を向けてから素質が開花し、24年のフジノウェーブ記念で連覇を達成。７歳を迎えた今年も川崎マイラーズ、プラチナＣで２着に入り、古豪健在をアピールしている。ただ、約５か月ぶりの実戦に加え、初めての1000メートルでは厳しそう。

ファーンヒル (牡6)
ＪＲＡダート1200メートルで４勝をマークし、大井・荒山勝徳厩舎へ。移籍初戦の習志野きらっとスプリントは初物尽くしや大外枠の不利を克服する３馬身差Ｖで、続くアフター５スター賞でも力の違いを見せつけている。船橋1000メートルを経験したアドバンテージは大きく、地方競馬を代表してＪＲＡ勢を迎え撃つ。

コパノパサディナ (牡5)
ＪＲＡダートで４勝をマークし、今年８月のＮＳＴ賞２着を最後に船橋・新井清重厩舎へ。前走の兵庫ゴールドＣは直線で伸びきれず３着に終わり、初タイトル獲得はならなかったが、地方の馬場適性の高さは示した。1000メートルに対応できるスピードがあり、開業したばかりの森泰斗厩舎への転厩初戦で話題性も十分だ。

エンテレケイア (牡7)
スピードを生かせるワンターンの競馬が合っており、昨年の習志野きらっとスプリントを皮切りに、アフター５スター賞、船橋記念、今年の川崎スパーキングスプリントと重賞を４勝。連覇を狙った習志野きらっとスプリントは12着大敗を喫したが、前走の東京盃で復活の兆しを見せる7着。条件はベストで、ハナを取り切れれば。

マックス (セ8)
ＪＲＡ３勝クラスで頭打ちになり、大井・福永敏厩舎へ。移籍後に５勝を積み重ね、23年のゴールドスプリント、兵庫ウインターＣ、昨年のアフター５スター賞、東京盃で小差２着。前走の東京盃では地方最先着の５着に健闘している。ＪＢＣスプリントは２年連続の６着だが、初めての掲示板を狙いたいところ。

カジノフォンテン (牡9)
20年の京成盃グランドマイラーズ、勝島王冠、21年の川崎記念、京成盃グランドマイラーズ、かしわ記念を制した船橋の生え抜き。３年半以上も勝ち鞍がなかったが、スプリント路線転向がプラスに出て、今年１月のゴールドスプリントで重賞６勝目をマーク。ここ２戦もオープン特別で２着と９歳馬ながらも元気いっぱいだ。

ザイデルバスト (牡4)
船橋・川島正一厩舎への移籍２戦目からスプリント路線へ。オープン特別で２連勝を飾り、若潮スプリント３着、優駿スプリント５着。格付け後も８戦４勝２着２回でＡ１の仲間入りを果たし、前走の習志野きらっとスプリントでは上がり35秒４の末脚を発揮して４着に追い込んだ。ダートグレード競走初挑戦で力試しの一戦か。

シアージスト (牡6)
園田で３戦３勝、ＪＲＡダートで５勝をマークした後に大井・坂井英光厩舎へ。移籍初戦の東京盃は約２か月半ぶりとはいえ、勝負どころで手応えが悪くなり、勝ち馬ヤマニンチェルキから４秒３差も離される14着大敗を喫した。オープン２勝の実績から力負けではなく、２度目の重賞挑戦で一変しても不思議はない。

　2001年にスタートしたJBCスプリントは、国内ダート短距離戦で唯一のGI格付けを持つレースです。短距離のスペシャリストが一堂に会する舞台であり、地方所属馬の活躍も際立ちます。フジノウェーブ（2007年）、ブルドッグボス（2019年）、サブノジュニア（2020年）などが地元の競馬場で中央勢を撃破。また2023年には兵庫所属のイグナイターが勝利し、南関東以外の地方所属馬として初のJpnI制覇を果たしました。さらに父仔での勝利も複数例あり、血統面でも注目を集めるレースとなっています。

向こう正面からロングスパートを仕掛けたＪＲＡタガノビューティー（４番人気）が、１番人気チカッパとの追い比べをハナ差制して待望の重賞初制覇を飾った。兵庫のアラジンバローズ（７番人気）、イグナイター（３番人気）が３、４着。主導権を握った２番人気シャマルは勝負どころで手応えが怪しくなり、直線で７着に沈んだ。