船橋ケイバ重賞競走特集
第34回 かしわ記念(Jpn I)
サラブレッド系 4歳以上 定量 ダ1,600m
1着80,000,000円 2着28,000,000円 3着16,000,000円 4着8,000,000円 5着4,000,000円
JRA所属馬(出走:6頭)
インティ (牡8)
デビュー2戦目の未勝利を勝ち上がり、破竹の7連勝で19年のフェブラリーSを制した。それ以降は勝ち鞍がないとはいえ、3年連続で出走したチャンピオンズCが3、3、4着。かしわ記念は一昨年が0秒2差2着、昨年は0秒3差3着の接戦を演じている。以前ほどの勢いは感じられないが、船橋マイルの適性は高く、一変の可能性は秘めている。
エアスピネル (牡9)
JRA芝で重賞3勝をマークし、15年の朝日杯フューチュリティS2着、16年の皐月賞、日本ダービー4着、菊花賞3着、17年のマイルチャンピオンシップで2着。ダートに矛先を向けた20年のプロキオンSで2着に入り、昨年のフェブラリーSでも0秒1差2着に追い込んだ二刀流だ。М.デムーロ騎手とのコンビでJpn1タイトルを狙う。
サンライズノヴァ (牡8)
JRAダートで17年のユニコーンS、18、20年の武蔵野S、プロキオンSを含む9勝。19年のマイルチャンピオンシップ南部杯でJpn1タイトルを獲得し、昨年のJBCスプリントはレコード決着の2着に食い込んでいる。かしわ記念は過去3、7着だが、先行争いが激しくなり、末脚の生きる流れになれば上位進出のシーンも。
ショウナンナデシコ (牝5)
JRAダートで5勝。5歳を迎えた今年から交流重賞に照準を合わせてTCK女王盃でクビ差2着に入り、続くエンプレス杯、マリーンCを連勝した。特筆すべきは女傑サルサディオーネに8馬身差をつけた前走の勝ちっぷり。昨年秋からの充実ぶりは目覚ましく、再度同舞台なら牡馬一線級相手でも好勝負に持ち込めそう。
ソリストサンダー (牡7)
JRAダートで6勝。左回りマイルの適性が高く、地方初参戦だった昨年のかしわ記念がハナ差2着、マイルチャンピオンシップ南部杯でも0秒4差3着に入り、武蔵野Sで重賞初制覇を飾った。ゴドルフィンマイル4着からの帰国初戦だが、船橋コースを熟知する戸崎圭太騎手とのコンビが復活。リベンジを狙うには絶好の舞台だろう。
テイエムサウスダン (牡5)
未勝利から3連勝で兵庫ジュニアグランプリを制し、全日本2歳優駿は0秒6差5着。その後はオープン2勝を経て、昨年の黒船賞、テレ玉杯オーバルスプリント、兵庫ゴールドトロフィー、今年の根岸Sでタイトルを積み重ねた。前走のフェブラリーS2着でマイルにメドを立てており、単騎マイペースならおもしろい。
地方所属馬(出走:8頭)
カジノフォンテン (牡6)
昨年は川崎記念、京成盃グランドマイラーズ、かしわ記念で重賞3連勝を飾り、地方競馬を代表するトップホースの仲間入り。その後は勝ち鞍がなく、今年初戦の川崎記念は折り合いを欠いて5着、前走の京成盃グランドマイラーズはスタートで後手に回る不利が大きく2着。不本意なレースが続くが、地元・船橋でのJpn1連覇へ譲れないところ。
ギャルダル (牡4)
20年12月の新馬戦を5馬身差の圧勝で飾り、順調にステップアップして、わずか6か月で東京ダービーに駒を進めて2着に健闘した船橋の生え抜き。今年2月の休養明けは11着に敗れたが、船橋マイルに矛先を向けてA2特別、オープンを連勝中。Jpn1初挑戦で一気に相手は強化されるが、今の勢いと地の利を生かしたい。
グレートコマンダー (牝8)
JRAで8戦未勝利。高知1勝、川崎7勝を経て、名古屋で2勝。4走前に交流重賞に矛先を向けたが、エンプレス杯12着、黒船賞9着、マリーンC8着はすべて勝ち馬から4秒以上の差をつけられる大敗を喫した。地元の自己条件に戻った前走でも6着に沈んでおり、キャリア99戦目を迎える8歳牝馬で上積みは考えにくい。
ユアマイラブ (牡9)
JRAダート1200メートルで4勝。川崎、大井では勝ち鞍がなく、高知で8勝を積み重ねた。名古屋・今津博之厩舎へ移籍した3月以降は月に2回のペースで出走し、5、14、9、11着。交流重賞初挑戦だった3走前のダイオライト記念は10秒9もの大差しんがり負けを喫しており、マイルに舞台を移しても苦戦は免れない。
ナラ (牝6)
門別1勝、笠松で10勝。20年12月を最後に勝ち鞍がなく、自己条件での2着2回が最高着順。今年3月から交流重賞に参戦しているが、エンプレス杯13着、黒船賞11着、ダイオライト記念13着、マリーンC、しらさぎ賞11着の大敗。長距離輸送が続く過酷なローテーションに加えて中6日の連闘では、強調すべき材料が見当たらない。
タイムフライヤー (牡7)
JRA芝でホープフルSを含む3勝。19年8月に路線を変更してから20年のエルムSでダート重賞初制覇を飾った。フェブラリーSは一昨年、今年と5着に健闘しており、復調ムードで迎える川崎・内田勝義厩舎での移籍初戦。昨年は3番人気9着に沈んだが、地方を代表する名手・森泰斗騎手との新コンビで再注目したい。
サンライズサーカス (牡9)
JRAを8戦未勝利で終え、園田3戦2勝を経てJRAへ再移籍。1勝クラスの壁は惜しくも破れず、高知で3勝を積み重ねたが、笠松・伊藤勝好厩舎へ移籍した今年1月以降の5戦はすべて勝ち馬から3秒以上も離される大敗が続いている。使い詰めの9歳馬で上積みは見込めず、中6日の強行軍ではさすがに厳しい。
マイネルヘルツアス (セ5)
JRAを2戦未勝利で終え、高知ではロータスクラウン賞を含む5勝の活躍。21年5月の大井移籍初戦で勝利をおさめたが、それ以降は8戦してC1クラスでも勝ち鞍がなく、名古屋・今津博之厩舎へ。1番人気に支持された前走でも直線で失速して7着に敗れており、交流重賞のペースでは前半から追走に苦しみそう。
1989(平成元)年に創設されたマイル戦で、96年に指定交流競走となり、05年にはGIに格上げされた。
GI 11勝馬コパノリッキー、GI 10勝馬ホッコータルマエ、GI 9勝馬エスポワールシチー、GI 2勝馬ゴールドドリーム、地元船橋の名馬アブクマポーロ、トーシンブリザード、アジュディミツオー、フリオーソなどトップホースが優勝馬に名を連ねている。

※レース情報をクリックすると、競走成績が開きます。
※上記レースのほか、東京スプリント(JpnIII)の1、2着馬(地方馬)に優先出走権が付与されています。
【所属】JRA(栗東)が優勢
所属別に見ると過去10回でJRA(栗東)9勝、船橋が1勝とJRA(栗東)が優勢の傾向にある。
また、船橋の1勝は1年前にカジノフォンテンが勝利したもので、今回も地方勢の巻き返しがあるかにも注目したい。
所属 | JRA (栗東) |
JRA (美浦) |
船橋 | 浦和 | 大井 | 川崎 | 他地区 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 回数 |
9 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
【年齢】4歳馬が若干優勢も接戦
年齢別に見ると4歳馬が3勝、5歳馬・6歳馬・7歳馬が2勝、9歳馬が1勝をしており4歳馬が若干優勢だが、世代間ではそれほど差のない傾向にある。
また、インティは5歳では2着、7歳では3着と複勝圏内を確保しており、かしわ記念で好走実績のある馬は年齢を重ねても注意が必要である。
馬齢 | 3歳 | 4歳 | 5歳 | 6歳 | 7歳 | 8歳 | 9歳 | 10歳以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 回数 |
0 | 3 | 2 | 2 | 2 | 0 | 1 | 0 |
【人気】勝率・連対率・3着内率では2番人気が断然有利
過去10年の傾向を見てみよう。「1番人気」馬の成績は[1着0回-2着3回-3着3回-着外4回]と連対率30%、3着内率は60%と好走はするがここ10年で未勝利なのが気になるところ。しかしながら「2番人気」馬は[6-0-1-3]と勝率60%となり、軸として安定している。「3番人気」馬は[2-1-2-5]と3着内率が50%で健闘している。反面、下位人気馬はあまり成績が芳しくない。
成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 0-3-3-4 | 0% | 30% | 60% |
2番人気 | 6-0-1-3 | 60% | 60% | 70% |
3番人気 | 2-1-2-5 | 20% | 30% | 50% |
4番人気 | 1-1-1-7 | 10% | 20% | 30% |
5番人気 | 0-2-2-6 | 0% | 20% | 40% |
6番人気 | 1-3-0-6 | 10% | 40% | 40% |
7番人気 | 0-0-1-9 | 0% | 0% | 10% |
8番人気以下 | 0-0-0-36 | 0% | 0% | 0% |
川崎記念勝ち馬カジノフォンテン(前走京成盃GM1着)が4コーナーで先頭に立ち,、武蔵野S2着馬ソリストサンダーの追撃をハナ差抑えた。10番手から追い込んだ19年フェブラリーS勝ち馬インティが3着、前走フェブラリーS1着のカフェファラオ(単勝2.1倍)は中団のまま5着だった。


第32回 ワイドファラオ [JRA]

第31回 ゴールドドリーム [JRA]

第30回 ゴールドドリーム [JRA]
船橋競馬 第2回開催〔5月2日(月)~5月6日(金)〕イベント情報
かしわ記念の開催ポスターをダウンロードできます。